【新規就農シリーズ|第8話】

現金を借金してでも手元に置く重要性を示す新規就農シリーズ第8話のアイキャッチ。現金(HP)を満タンにする農家のしば犬と、現金が尽きてゲームオーバーになるしば犬が対比で描かれている。

現金は“借金してでも”手元に置け。

キャッシュが尽きた瞬間、農業は終わる。

まず結論です。

■ 農業は「現金商売ではありません」。

■ キャッシュが尽きた瞬間にゲームオーバーです。

直売や無人販売があるため現金商売に見えますが、
農業の本質はまったく逆です。

■ 支払いが先

■ お金が入るのは、むちゃくちゃ後

■ しかも“収穫期まで現金化すら確定していない”

だから農業は、
最もキャッシュに弱い産業 と言い切れます。

なので私はこう言います。

■ 「今はまだいらんけどな…」

この“今こそ”が借り時。

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■ ① 農業は現金商売ではない

“収穫するまで現金化が確定していない”特殊産業

農業の支払いは基本すべて「前倒し」です。

■ 肥料 → 先払い
■ 農薬 → 先払い
■ 資材 → 先払い
■ 燃料 → 先払い
■ 機械の修繕 → 即金

そして収穫までの数ヶ月間──

■ 売上が確定していない
■ 獣害・病害虫・天候で一瞬でゼロにもなる
■ 頑張っても“現金が入るのはかなり後”

つまり農業は、

■ 現金は早く減る

■ 入ってくるかすら収穫期まで確定しない

という、
資金繰りが最も厳しい構造 を持った産業です。

だからこそ、
現金(HP)を厚く持つことが生命線。

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■ ② 余裕がなくなってからでは絶対に借りられない

金融機関の本音はこれだけです。

■ 余裕がある人に貸す
■ 余裕がない人には貸さない

本当に困ってから行っても遅い。
審査は通りません。

だから私はこう言います。

■ 「まだいける」は危険信号

■ 「余裕があるうちに」借りるのが正解

借りやすい時期は
困っている時ではなく、順調に見える時だけ。

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■ ③ 公庫・銀行は“味方”。話すだけで価値がある

借りる気がなくても、
公庫・銀行には行くべきです。

決算書や試算表を持って、
“遊びに行く感覚”で大丈夫。

理由は2つ。

① 経営を“プロの視点”でチェックしてくれる

痛いところを正確に突いてくれる。
これは金では買えない価値。

② 普段から関係を作れば“いざという時のスピード”が違う

日常の接点が信用(MP)になる。

借りる側のはずが、
「融資しましょうか?」と逆転することさえあります。

■ 信用(MP)は、事前に作った人しか使えない。

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■ ④ 借りたお金は“置いとくだけ”でいい

農家の資金管理で最も重要なのはこれ。

■ 借りたお金を使わず“置いておく”。

・資金繰りが安定する
・メンタルが安定する
・急な修繕に対応できる
・チャンスにすぐ動ける
・返済原資として寝かせてもいい

利息はかかる。
でも HPゼロのリスクの方が100倍危険。

少額なら保証協会の費用も安い。

■ お金がかかる=信用(MP)を買っている

その感覚でいい。

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■ ⑤ HPがなければ“痛恨の一撃”で死ぬ

農業はドラクエと同じです。

■ 現金=HP
■ 信用=MP

そして農業は
“痛恨の一撃” が避けられない世界。

・獣害
・台風
・病害虫
・悪天候
・相場の暴落

■ HPがなければ即死

■ HPがあれば耐えられる

ただ、それだけです。

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■ 第8話まとめ

  • 農業は現金商売ではない
  • 支払いは先、現金化は後
  • 収穫期まで現金化すら確定しない
  • 困ってからでは借りられない
  • 余裕があるうちに借りるべき
  • 借りた金は“置いておくため”に借りても良い
  • 信用(MP)は事前に作るもの
  • HPゼロでは痛恨の一撃に耐えられない

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