コミュニティは“5つ以上”持て。
人見知りスキルLv999になる前に。
農業を始めて田舎に暮らすようになり、
まず感じたのは 「会う人が一気に減る」 という現実でした。
地域は穏やかで、人も優しい。
暮らしやすさに不満はありません。
ただ、接する相手が固定されることで、
世界が静かに閉じていく感覚がありました。

意識しなければ、関わりはこうなります。
・家庭
・農業者同士
・近隣の集まり
・昔からの知り合い
田舎では、この範囲だけで日常が完結してしまう。
外から入ってくる情報が少ないため、
話題も同じループの中で循環し続けます。
「田舎は噂話が多い」と言われる理由は、
人が噂好きだからではなく、
“外の情報がそもそも入らない環境” だからです。
そしてもう一つ、静かに進む変化があります。
人見知りスキルが、じわじわ上がっていく。
会う人が限られているため、
新しい人と話す機会が極端に減る。
気がつけば、自分の“社交の筋肉”がゆっくり衰えていく。
・初めての場に入りづらくなる
・知らない人に話しかけにくくなる
・自己紹介がぎこちしくなる
・外に出ること自体が少し面倒になる
これは性格ではなく、
環境が人をそうさせる という問題です。

さらに農業は、気を抜くと
“作業に追われ続けるサイクル” に入りやすい仕事です。
忙しさにのまれると、
・考える時間がなくなる
・改善が止まる
・視野が狭くなる
・外とのつながりが減る
気づかないうちに、判断が内向きへ偏っていく。
農業は孤独でもできる仕事ですが、
孤立すれば確実に判断を狂わせます。
そして厄介なのは、
人と会わない生活は本当に快適だということです。
気を遣わなくていい。
ストレスも少ない。
正直、最高です。
でもその“快適さ”こそが、
視野を閉じるスピードを早めてしまう。
外の価値観が入らない環境に慣れると、
新しい判断ができなくなる。
経営の視点も、人生の視点も固まっていく。
だからこそ、自分に言い聞かせています。

コミュニティは、5つ以上持て。
これは人脈を広げるという話ではありません。
視野を守り、判断を狂わせないための
“経営と人生の安全装置” です。
次回は、
具体的にどんなコミュニティを持つべきなのか、
なぜ複数必要なのかを整理していきます。
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