新規就農の一番最初の仕事は、役所でも農地探しでもありません。地域のルールや流れを理解し、信頼関係を築くことです。草刈り・自治会・消防団など、地域と共に生きる姿勢が農業の基盤になります。第2話では、地域に馴染むためのリアルを解説します。
最初にやるべきことは、役所でも農地探しでもない。
地域の信用づくりです。

「まず役所に行って手続きしたら?」
違います。
■ 新規就農の最初の仕事は“地域の信用”です。
■ 農業は、技術より前に“人の社会”の中にあります。
ここを理解できないと、
どれだけやる気があっても前に進みません。
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■ 自分都合で動くと、必ず詰む

最初に言っておきます。
■ 嫌々やる。
■ 面倒だから拒否する。
■ 地域の流れに逆らう。
……これをやった瞬間、必ず詰みます。
農業は自然相手の仕事ですが、
その前に“地域と共に生きる仕事”です。
草刈り、自治会、消防団、用水路、地域行事。
こうしたものは
「やらされている」ではなく
「この地域で暮らすなら当たり前」
というスタンスで受け入れないと
農地も情報も信頼も手に入りません。
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■ 無理して人付き合いする必要はない

誤解しないでください。
私はこれらを楽しんでます。
交流にもなるし、
地域の人を知れるし、
情報も自然に入ってくる。
でも、これは
「人付き合いが好きだからやってる」のではありません。
■ 農業という仕事が、この地域の流れの中にあるから。
嫌だから避ける、
面倒だから抜ける、
「農業だけしたい」は通りません。
農地を借りることも、
信用を積むことも、
全部“地域の流れ”の延長にあります。
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■ 地域の生活風景が見えるまで、全部やれ

草刈り、自治会、地域行事。
ぜんぶやってください。
「やらなあかんのか……」じゃなくて、
“これがこの地域の普通なんやな”
と理解するところから始まります。
その暮らしの風景が見えた時、
初めて地域もこちらを一員として扱ってくれます。
■ 信用が積み上がると、農業は一気に進む。
ここを避けるかクリアするかで
新規就農の未来が決まります。
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■ 第2話まとめ
- 就農の最初の仕事は“地域の信用”
- 技術より前に、人と場所のルールがある
- 嫌がる、拒否する、その瞬間に詰む
- 人付き合いを無理にしろではない
- その地域の“当たり前”を受け入れることが鍵
- 生活風景が見えたら、信用が積み上がり農業が動き出す
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■ 次回予告:第3話
農業は根性で続けられない。
です。
