玉ねぎ、まとめ買いして最後の方になると
「ブヨブヨ」「カビ」「芽が出る」…ありませんか?
しかも厄介なのが、冷蔵庫に入れてたのに起きること。
これ、玉ねぎが弱いのは温度よりも――たいてい**“湿気”**です。
今回は、玉ねぎを最後の1個まで使い切るための「理屈」と「手順」を短くまとめます。
① 結論:玉ねぎは“乾燥寄り”が正解(根菜なのに例外)

貯蔵の目安として、玉ねぎは 低温+中湿(湿度はだいたい65〜70%) が向く、とされます。
白菜・大根みたいに「高湿(95%〜)」が好きな野菜とは真逆で、玉ねぎはジメジメが苦手です。
ここで落とし穴になるのが、家庭の野菜室。
野菜室は野菜を乾かさないために、湿度が高めになりやすい設計の機種が多いです。
玉ねぎを入れると、皮の内側に湿気がこもってカビ・腐り・ブヨブヨが起きやすくなります。
② 家庭の“現実解”保存:基本は「常温の涼しい乾燥」で!

一般的な茶色い玉ねぎ(乾いた皮のやつ)は、無理に冷やさなくてOK。
まずは湿気を避けて、風を通す。これが最優先です。
冬場の正解セット(3点)
- ネット/カゴに入れる(通気性を確保。ポリ袋は基本NG)
- 吊るす or 転がす(床の湿気を吸わせない。直置きは避ける)
- 涼しくて乾燥した暗所へ(玄関・廊下・納戸など。直射日光はNG)
これで冬場なら、体感でもかなり持ちます。
例外:冷蔵庫に入れるべき時(ここだけ覚えればOK)
- 夏場(暑くて傷みやすい時期):冷蔵へ。ただし湿気対策が必須
- 新玉ねぎ:水分が多いので、新聞紙で包んで冷蔵(早めに使い切る)
- 使いかけ(カット済み):ラップ(または密閉容器)で冷蔵
※冷蔵に入れる場合は、新聞紙で1個ずつ包むのが鉄則です。
“冷やす”より先に、結露・湿気から守るのが勝ち筋です。
③ 目利き:買う時点で半分決まる

保存テクの前に、長持ちする個体を選ぶとラクになります。
良い玉ねぎ
- 首(上の部分)がギュッと締まって乾いている
- 皮がパリッとして、全体が乾いた感じ
- ずっしり重い(中身が締まっている)
避けたい玉ねぎ
- 首を押すと柔らかい(内部が傷んでいる可能性)
- 芽が動き始めている
- 黒ずみ・カビっぽさ・異臭がある
今日の「農家の食べ方」(5〜7分)

玉ねぎは加熱すると、辛味が“甘み”に変わります。
手間をかけずに一番甘いのは、丸ごとです。
【玉ねぎの丸ごとレンジ蒸し】

- 材料:玉ねぎ1個、バター1かけ、ポン酢(or麺つゆ)、かつお節
- 作り方
- 皮をむき、上下を少し切り落とす
- 上に十字の切り込みを深めに入れる
- 耐熱皿→ふんわりラップ→レンチン(600Wで5〜7分、トロッとするまで)
- バター+ポン酢+かつお節で完成
- コロンのひとこと
「“あと一品ない?”の時は、これが一番早いです。甘さにビックリします。」
まとめ
玉ねぎは、他の野菜と違って 「湿気NG」。
野菜室にポイっと入れる前に、
冬は常温(涼しい乾燥)/冷蔵なら新聞紙。これだけで最後の1個まで使い切れます。
次回予告(第7回)
冷蔵庫に入れると「石みたいに硬くなる」理由、知っていますか?

「洗うと腐る」「冷やすと固まる」失敗の仕組みを、置き場所の理屈で短く片付けます。乞うご期待。

コメント